労働保険

労働保険とは

労働者災害補償保険(一般に「労災保険」といいます。)と雇用保険とを総称した言葉であり、保険給付は両保険制度で別個に行われていますが、保険料の納付等については、両保険は労働保険として原則的に一体のものとして取り扱われています。

労働保険(労災保険と雇用保険)は、農林水産の事業の一部を除き、労働者を1人でも雇っていれば適用事業となり、その事業主は成立手続きを行い、労働保険料を納付しなければならないことになっています。

労災保険分は、全額事業主負担、雇用保険分は、事業主と労働者双方で負担、することになっています。
(具体的な保険料計算については後述します。)

労災保険

業務上の事由又は通勤による労働者の負傷・疾病・障害又は死亡に対して労働者やその遺族のために、必要な保険給付を行う制度です。

つまり、会社(事業主)が負う労働者に対する責任をカバーしてくれる公的保障システムであるということがいえるかと思います。従って、保険料負担を強いられることになります。

雇用保険

労働者が、失業した場合再就職するまでの一定の期間、保険金(失業等給付)が支給され、また育児休業を取得した場合や介護休業した場合等に必要な保険金が支給されます。さらに、最近では多くの方が教育訓練給付制度を利用されています。

つまり、雇用保険は労働者が失業の不安を感じることなく働く為のセーフティネットになるのです。

労働保険にかかるコスト

では、労働保険にかかるコストはどれくらいになるのでしょうか?

例:飲食店
ある飲食店が、従業員を二人雇用し、年間500万円の給与を支払っている場合の労働保険料を算出してみます。

労災保険の料率は5/1000、全額事業主負担となりますから、

500万円×5/1000=25000円

雇用保険の料率は15/1000、そのうち9/1000が事業主負担ですので、

500万円×9/1000=45000円

以上、合計年額70,000円になります。

経営判断

会社(事業主)が、費用負担を避ける為に労働保険の成立手続きを行わないケースがあります。
厳しい経営状況の時には、そうしたくなるのも良くわかりますが、頑張って手続きすることをおすすめします。

(労働基準法8章には事業主の災害補償義務がうたわれており、従業員が業務上で負傷したり病気になった場合
は事業主が療養等の費用を支払うことが義務付けられています。)

事故が起きてから会社が負う負担や罰則を考えると、これらのコスト負担はリスク回避策として、やむを得ないと割り切るしかないのではないでしょうか。

というより、事業主も労働者も安心できる有用な制度として、また労働者確保のための条件としてむしろ、すすんで手続きをされること(固定費予算に組み込むこと)をおすすめします。

※ちなみに、独立開業時の助成金制度を狙うなら、加入は絶対条件になります。